長引くコロナ禍での孤独死の特殊清掃



近年のコロナ禍で、誰にもみとられないまま自宅などで亡くなり、長期間気付かれない孤独死が深刻化しています。「周りに感染させたくない」という気遣いから近所づきあいや親族を遠ざけ、孤独死に至ってしまったケースも目立つといわれています。我々も近年は、コロナ以前の孤独死での特殊清掃とは違った特質があることを実感しています。

以前の孤独死は、身寄りや近所付き合いがない人が多数を占めていましたが、最近はコロナ禍で周りに迷惑をかけたくないという思いが孤独死を招いているようです。
孤独死の増加とコロナ禍の関係性の明確なデータは存在しませんが、コロナ以前より間違いなく増加傾向にあります。
実際、孤独死や自死のあった特殊物件の住宅の取り扱い件数は2倍以上に急増している地域もあるそうです。
2020年に東京23区内で行った検視になりますが、65歳以上の独り暮らしで自宅で亡くなった人は前年比より7.7%増で過去最多になったようです。
当社でも孤独死があった家の特殊清掃は増加しており、以前は死亡推定から数日というケースが多かったのですが、コロナ禍後は長いもので1ヵ月以上とみられる物件も見受けられるようになってきました。
高齢者の孤独死の特徴の一つには、部屋中に物が散らかったままでベッドの上なども衣類で埋めつくされ、いたるところが物であふれているという状態があります。

また、コロナ禍での一斉休業の影響で、会社の社員寮やマンガ喫茶などこれまでなら考えられなかった場所でも孤独死が出ており、離職者や精神的なものでの自宅での自死も目立ってきているようです。

そのような特殊清掃には、お部屋の原状回復にいたるまでの、経験、知識、技術が特に必要ですので、原状回復を急がれる場合は、実績も多く、経験や知識が豊富な「くらし相談」へご相談ください。

大東市・60歳前後の方が孤独死したお宅の特殊清掃



先日、60歳前後の方が孤独死したお宅の特殊清掃を行ってまいりました。
アパートの大家さんが直接当社へご依頼下さいました。

玄関のドアを開けると部屋だけでは収まらないほどの大量のゴミが玄関まであふれ出ていて、部屋に入って行くのが困難な状態でした。

玄関ポストにはチラシや手紙、請求書などが溜まっていました。

玄関から廊下にかけて靴やゴミの入ったビニール袋、飲みかけのペットボトルなど細かいゴミが大量にあり、奥に進むためにひたすらゴミの処分をしていきました。

玄関前の廊下の途中にユニットバスがあり、そこで住人の方が亡くなられていたようです。

奥のお部屋には玄関以上のゴミがあり、全く床が見えない状態でした。いつ購入したかもわからない腐敗した食べ物や空のお弁当や服、ハエの死骸や生きている虫なども多くいました。

特殊清掃の現場では、発生した害虫の伝染病や細菌による感染症のリスクが高くなるため、細心の注意を払い、作業員にはマスク・ゴム手袋・防護服を身に着けて作業をします。

ハエなどの害虫は伝染病のリスクもあり、近隣住民に被害を与えないように殺虫剤を使用して駆除しました。悪臭や死臭は、オゾン脱臭機を使用して除去しました。

特殊清掃は作業員の安全はもちろんですが、近隣の住民への二次被害が出ないように細心の注意を払って行っております。

特殊清掃のご依頼・ご相談は、くらし相談へお気軽にお電話ください。

富田林市・自殺現場の特殊清掃



昨年末ですが、自殺現場の特殊清掃のご依頼がありました。
ご主人様が首を吊って自殺をしたとのことで、奥様からご連絡いただきました。

奥様のご要望は、
・身内で遺品整理をしたいため、特殊清掃と部屋に入れる状態までの脱臭をしてほしい。
・近隣の方にわからないようにして欲しい。
という内容でした。

クローゼットでヒモをかけて自死されたようで、床には腐敗液が垂れた状態でした。
しっかりと体液を拭き取り、カーペットタイプの床もはがしまし、体液がしみ込んでいる木材の上にコーティング剤を流布させて頂きました。

本来であれば特殊清掃現場は、死臭が家財や部屋全体に染み付いてしまうため、死臭の付着した家財などを部屋からすべて運び出す必要があります。

しかし、今回のようにご遺族様で遺品整理をしたいというご要望もございますので、くらし相談では臨機応変に対応させていただいております。

今回のように、不幸にも自殺でお亡くなりになったお部屋の片付けは、言葉では言い表せないほど悲しい気持ちに襲われます。

でも、一番つらいのはご遺族様。
ご遺族さまの立場と心情を尊重しながらの作業を心がけております。

新型コロナウイルスの感染拡大で、また緊急事態宣言が発出されました。
今回のような悲しいご依頼が増えないことを切に願います。